偏差値30くらいからの数学の学習方法を書きます。勉強法の本やホームページ等はたくさんありますが、ほとんどがある程度力がある人向けのような気がします。偏差値30や40くらいの人はそれらを見てもやる気が失せるだけで、どの参考書や問題集をやるといいかわからないと思うので参考にしてみてください。
参考書、問題集(番号順に進めると良い)①初めから始める数学本当の初歩の初歩から始める人のための参考書です。
②元気が出る数学①の次にやるべき参考書です。①をやって②を省略してもいいと思います。この本までを完璧にやればマーク模試の偏差値は50手前くらいには到達しているでしょう。ここまでが準備段階みたいなものです。
③本質の演習数学または本質の解法数学(ないなら黄チャートでも可、青チャートは無謀、できれば基礎問題精講)チャートみたいな問題集です。これを解きまくって問題と解法を覚えましょう。黄チャートでもいいとは思いますが、本質の演習数学や本質の解法数学のほうが解説が丁寧だと思います。どれがいいかは本屋で中身を見て決めてください。本質の演習数学のほうが始めるレベルが低いです。この本までをほぼ完璧にやり込めばマーク模試で場合によっては満点近く、記述模試で偏差値60前後くらいに到達するでしょう。そして、自分に何が足りないか、何をすべきか見えてくるはずです。
④1対1対応の演習(大学への数学)③を何周もやったら次はこれです。これも何周もやりましょう。これまでやればほとんどの大学に対応できる力がつくと思います。この問題集は「洗礼された解答」がウリらしいですが、数学に苦手意識がある人にとっては単なる不親切な解答にしか見えません。④で引っかかるのであれば、③に戻って該当箇所を説きなおすことをお勧めします。「本質の演習数学」からだと接続がキツイかもしれません。使い方としては、上の段の問題を見て、③の該当ページを確認し、準備運動として③の問題を解く。そして④の上の段の問題を③の解法で解く。さらに④の上の段の説明を読んで解く。上の段がスムーズに解けるようになったら、下の段の問題を解く。また、④のページに付箋を使って③の問題の該当ページを書いておくと便利です。例:「(1)P120、(2)P122」

分野別参考書について苦手分野に使うといい参考書です。①または②と③の間でやると効果絶大です。「坂田アキラの○○が面白いほどわかる本(一部は志田、佐々木)」や「細野真宏の数学が本当によくわかる本」があります。個人的には坂田シリーズをお勧めします。細野シリーズは本当に数学ができない人にはちょっとキツいと感じます。使い方は「坂田シリーズの一部分→③で類似した問題を解く」というようにすると定着しやすいです。分野別参考書はあくまでも補助道具程度に捉えてください。この手の参考書は抜けが多いのでメインで使うものではありません。③で抜けを埋めるという感じで使うといいと思います。
③など網羅系問題集の使い方について最初の段階では解法の習得、暗記のための問題集として使う。一通り終わって④の段階に入ったら、解法辞典として使う。④をやっているときにわからない箇所があれば③を使ってどのように解くかを確認する。そして付箋に③の何ページかをメモをして④に貼り付ける。④でわからないうちはこのようにやっていくと時間の節約になります。例:「(1)P120、(2)P122」

どこまでやるべきか④までやるべきだとは思いますが、地方国立大(医歯薬獣医を除く)であれば③までで大丈夫だと思います。1年で片付けようとすると、時間的に③までで終わるでしょう。数学を得意科目にしたい場合、難関国立大を狙う場合は④までやるべきです。④でも足りない場合は「新数学スタンダード演習(大学への数学)」、手に入れられないのであれば「○系数学の良問プラチカ(○の中には理か文が入ります)」をやりましょう。まあ、④が終わった時点で次に何をすべきかは気づくとは思います。過去問のことを書いていませんが、③または④をやり終えたら過去問をやりましょう。
どのようにやるべきかまずは10分くらい考える。それでも解けなかったら解説を見る…というのが一般的なやり方のようですが、偏差値30から40程度しかない数学ができない人には無駄です。問題を見て無理だと感じれば、さっさと解説を見ましょう。しかし、ある程度実力がつき始めたら考えるということも必要です。目安としては③の復習のときでしょうか。また、分野によっては図を描くことで理解がしやすくなる場合もあります。また、関連分野ごとに進めると理解が早まると思います。例えば、Ⅰの整数分野からⅡの整数分野、Ⅱの図形と方程式からⅡの微分・積分などです。また、その日、その週、その月のテーマを決めてやるとやりやすいです。「今日のテーマは指数・対数の大小比較」、今週のテーマは「指数」、今月のテーマは「指数・対数で③のこの分野を完璧にする」といった感じです。明確な計画を立てると進めやすいでしょう。
いろいろ書きましたが、わかりやすく書くと…
「初めから始める数学」で超基礎固め「元気が出る数学」で超基礎固めの延長「坂田、志田の面白いほどシリーズ」で肉付け「本質の研究数学または本質の解法数学(基礎問題精講または黄色チャート)」で「面白いほどシリーズ」の抜けを埋める↓「1対1対応の演習」でさらに磨きをかける過去問で慣れる
といった感じです。
絶対始めに徹底的にやるべき項目・因数分解や高次式の割り算・指数と対数(○乗とかlogなど)・相加平均、相乗平均・絶対値・必要十分条件・二次関数分野の文字式が絡む最大値、最小値(定義域が絡むもの)これらを徹底的にやらないと先に進むにつれて③が理解しづらくなり、やる気がなくなります。数学が出来ない人はこれらをわかっていないことが多いです。少し難易度が上がって標準レベルに近づくと、特に後半の3つが出てくることが多いように思えます。これらを加えることで見た目の難易度がかなり上がりますからね。
どの分野の順に進めるべきか整数、複素数↓二次関数↓指数・対数↓集合と論理↓数列↓場合の数、確率
平面図形↓図形と軽量↓三角関数↓図形と方程式→微分(Ⅱ)→積分(Ⅱ)↓ベクトル
学習しやすいであろう順にしてみました。計算系とその他に分けただけですが…

復習のタイミングと頻度について復習は非常に重要です。偏差値が低い人は復習を疎かにしている傾向が非常に強いと思います。逆に偏差値が高い人は復習をしっかりしている傾向が非常に高いと思います。復習のタイミングや頻度は人それぞれだとは思いますが、例を挙げておきます。その日の就寝前→次の日の朝(起床後)→(最初に問題を解いた日から)3日後→1週間後→2週間後→1ヵ月後→気が向いたら脳の忘却曲線の話が有名ですが、それに逸脱しないようにやればいいだけです。忘れないように復習し、忘れたらまたやる。回を増すごとに前回よりも解いたり思い出したりする速度が上がっていると思います。最初は時間がかかるかもしれませんが、根気よくやり続けましょう。気づけば早く解けるようになっているはずです。長い目で見れば復習の積み重ねが得意になるための近道だと思います。ちなみに、学校や予備校の授業がある人はその授業終了後の休み時間の5分間を使ってその授業の復習すると効果が絶大のようです。復習とは関係ありませんが、初めて解く問題は解いた直後にもう一度解くと理解が深まるみたいです。
お勧めツール付箋(ダイソーなどで売っている幅1cm、長さ5cmくらいで4色タイプのもの)③や④で使うと便利です。ダイソーで売っている、オレンジ、黄、黄緑、ピンク色の付箋で説明します。ピンク … 何度か解くべき厄介な問題黄緑 … チャートだと*が5つの難問(典型的な問題で二次によく出る)黄色 … わからない問題(そのときは放置、後からやる)オレンジ … ③から④に繋がる問題(それぞれのページ数を書くからわかりやすい)付箋が目次代わりになるというわけです。
コピー用紙(ホームセンターなどで300円くらい、500枚入り、A3)無地で安いので数学にはかなりお勧めです。
 

注意

  • あくまでも数学をサボってきたり苦手なせいで偏差値30~40くらいしかない人を対象としたプランです。
  • 数学はある程度のマーク模試の偏差値60(記述模試だと55)くらいに達するまでは慣れと問題パターンの暗記です。根気強く続けましょう。背伸びをして難しい問題集を買うのはやめましょう。時間と金の無駄になる可能性大です。
  • 整数問題から逃げないようにしましょう。整数問題から逃げると③や④を使うときに途中式が理解できないことが多くなります。つまり、急がば回れということです。
  • 必ず復習をしましょう。解いた問題をその日の夜に軽く1回、3日後に1回、1週間後に1回、2週間後に1回、1ヵ月後に1回という感じです。復習をしないと定着しないので、やってきたことが無駄になってしまいます。問題を見て解答の手順が頭に浮かぶようになれば頻繁に復習する必要はありません。
  • 一般的に書店で入手できるであろう市販の参考書や問題集での進め方です。

Q1教科書は使わないのか?A1教科書は解説が不親切なので、偏差値30~40の人は「使えません」。①や坂田シリーズのほうが親切でわかりやすいです。教科書は先生がいれば使える道具にはなるでしょう。どうしても教科書が使いたいのであれば、教科書、教科書ガイド、傍用問題集の3点をやるようにしてください。この場合、②の代用として考えるといいです。また、教科書ガイドは本屋で売っていると思います。しかし、高価なのであまりお勧めはしません。高校生は使うべきです。
Q21日あたり、どれくらいやればいい?A2③だと(復習の分は合わせない)1日10~15問くらいでしょうね。1題につき2~4問あると思うので、例題部分を1問と考えてください。練習問題はやる必要はありません。時間があればやっても構いません。
Q3なぜチャートを使わないのか?A3数学が出来ない人にとって、チャートの解説は不親切です。先生がいる場合は質問すれば解決できますが、宅浪の場合はチャートを避けるほうが無難です。
Q4なぜ坂田シリーズなのか?A4坂田シリーズは途中式がしつこいくらい載っていて解説が非常に親切だからです。数学が苦手な人にとって最適な導入本と言えるでしょう。
Q5公式の証明はやるべきか?A5やるべきです。坂田シリーズでは公式の証明があるとおもうので、それを何度も書写すればいいでしょう。
お金をあまりかけたくない人は…①→②→面白いほどわかるシリーズ→フォーカスゴールドフォーカスゴールドは③のような網羅系問題集と④、新数学スタンダード演習を合わせたようなものです。しかも解説が丁寧で1冊2000円ちょっとと安い。入手できる人はやり込む価値はあると思います。
メンタル的なこと偏差値が30台の人は自分はザコであるという現実を受け入れてください。周りの目を気にして「標準」と書いてある問題集に手を出したりしないように。ザコはザコなりに合理的に努力をしていくしかないのです。勉強し始めて1ヶ月後に解けなくても気にしないように。入試本番で解ければ問題ないのですから。
最後に…どの科目でも似ていると思いますが、基礎を徹底的に固めていれば応用が利き、どうにかなります。逆に、基礎をきちんとしていないと何も出来ないということがよくあります。基本的な計算を理解し、網羅系問題集で基礎を徹底的に固めましょう。それが数学の上達への一番の近道です。